パソコン大変記 トラブル編@「起動しない!」

 

 

 パソコンを使うようになって5年目になるが、今年の1月30日に、かつてないトラブルにみまわれた。

 ウインドウズが突然起動しなくなったのである。

 最初、画像処理ソフトを立ち上げようと思ったのだが、何分待っても立ち上がってくれない。そのうち、すべての動作が止まった。フリーズだ。仕方ないので電源ボタンを押し続けて強制終了。再起動した。まあ、ここまではよくあることだ。

 ところが、今回は、ウインドウズの画面の後、「ようこそ」画面にならず、途中でブルーの画面に白い英文が一杯に書かれた画面が一瞬だけ表示され、メーカーのロゴ画面にまで戻ってしまうのである。そして以下その繰り返し。

 F8キーを押して、「セーフモード」で起動しようとしても駄目。「前回正常起動時の構成」でも駄目。

 ついにはサポートに電話をかけた。

 サポートと電話であれこれやり取りしながら色々試してみるが、すべて駄目。最後にサポートは電話の向こうですまなそうに言った。

 「申し訳ありませんが、もう再セットアップしかありませんね。」

 「えっ、も、もうそれしかないんですか。」

 「それしかないと思います。」

 

 用心深い性格なので、バックアップは定期的に取っている。しかし、かつては毎週とっていたのが、5年間も大きなトラブルと無縁だったため、だんだんと油断が生じて間隔が空くようになり、最近ではひと月おき位にしかとらなくなってしまっていた。

 前回最後のバックアップをとったのは、1月2日だった。

 つまり、それ以降のデータ、ほぼ1月分全部のデータはすべてパーになったということである。

 さすがに目の前が真っ暗になった。

 消したデータを復活させる復元ソフトというのもあるが、これとてウインドウズが起動していなければ使えない。ウインドウズを起動させるためにはまず再セットアップをしなければならないのだが、その際に古いデータの上に新しいデータが上書きされてしまう可能性は高い。

 また、ハードディスクからデータを救い出してくれる会社もあることにはあるが、かなりの高額のため、企業利用がほとんどだと聞く。

 「もう駄目か……」と思い、再セットアップの準備に取りかかろうとしたその時、ハッとあることに気付いた。(つづく

 

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