くたばれ、マンデー法!

 去る2月11日は建国記念日であるが、実はワタクシの誕生日であった。

 子供の頃は自分の誕生日が祝日であるというのがなんとも嬉しく、この日がちょうど、かの発明王エジソンの誕生日だったこともあって、友達によく自慢したものである。「君たちが休めるのはオレのおかげなんだぞー」ってね(いかにも子供の言いそうなことでしょ?)。

 ところが、仕事で来年度のカレンダーを見ていたら異変に気がついた。来年は21日の月曜日に建国記念日があるではないか。

 「まさか、あの『ハッピーマンデー法』か!?」と、憤怒しつつ担当者に詰め寄ったところ、単なる打ち間違えのミスであったことがわかった。ホッ。さすがに「建国」の日までは動かさないか。

 しかし昨年までにかなりの祝日がこの「ハッピーマンデー法」によって無理やり月曜日にさせられている。

 このトンデモ法が出来たのは3年位前であっただろうか。最初にターゲットになったのは成人の日と体育の日ではなかったか。何故覚えているかというと、新聞に1月15日生れゆえに「成人(なると)」と名付けられた人物の困惑が紹介されていたからだ。

 また、体育の教員をしている私の友人はわざわざ結婚式を10月10日に行い、「オレの結婚記念日は体育の日だ!」とずっと誇らしげに言っていたのが、これもおじゃんになってしまった。なんだってこんなことするんだろう。

 このマンデー法の動機を知って呆れた。

 連休にすれば、レジャーに行く人が増えて、その分消費が促されて経済波及効果があるとかいう発想なのだ。

 よく官僚とか経済評論家とかがソロバンはじいてやってるじゃない。「試算によれば○○○○円(けっこうすごい数字だったりする)の経済波及効果がある」とかいうやつ。しかし「試算」とか言ってるけど、それってただの「希望的観測」じゃないのか? その数字がちゃんと予想通りになったかどうかきちんと検証しているのか? 確か二千円札も経済波及効果があるとか言ってたはずだけど、そんな効果があったなんて誰も信じてないよな。

 休日が増えるわけでも使えるお金が増えるわけでもないんだから、そんな机上の計算通りにいく訳ないって。

 何が「ハッピーマンデー法」だよ。余計なお世話のせいでその3連休中はどこ行っても込んでるし、オトーさんは家でごろごろしたいのに「せっかくの連休なんだから」と外に駆り出されるし、学校は月曜の授業ばかりつぶれて困ってるし、成人さんも体育の先生も自慢のタネを取り上げられるし、誰もハッピーになんかなっとらんぞー!

 

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