与論島もいいぞ。

 一昨年に沖縄本島、昨年には石垣島に行って、沖縄の美しい海と白浜に魅了されてきたのだけれども、今年の夏はちょっと目先を変えて、鹿児島県最南端の島、与論島に行ってきた。もっとも鹿児島県とは言っても、地理的には殆ど沖縄の近くなのであるが。

 バブルの頃はダイビングで人気があったらしいが、現在はブームも落ち着き人気もそこそこ。おかげで人も混雑していないし、沖縄に比べても価格も安くてなかなかに魅力的な島であった。

 

 与論島への直行便はないので、鹿児島空港でプロペラ機に乗り換える。

 今年は例年になく梅雨明けが遅く、その上九州地方は記録的な豪雨だった。

 鹿児島空港もこの通りの荒天。

 天気予報だと沖縄は梅雨明けで、すぐ隣の与論島も晴れているとのことなのだが、同じ鹿児島県の本土がこんな天気なのでにわかには信じられない。

 鹿児島空港で昼食として買って食べた「ふるさと弁当」。

 本当は鹿児島ラーメンを食べたかったのだが、時間的な猶予がなかったのでこれにしたのだ。

 キビナゴの天麩羅・トンコツ・さつま揚げ・苦瓜と豚肉の味噌炒め等、鹿児島の郷土のおかずが色々入っていて楽しめる弁当であった。

 与論島に到着したら、予報通り晴れていた。雨雲を通り越した訳だが、なんだかすごいなぁ。

 この後3日間、与論島は天候に恵まれていたのだが、九州地方は大雨で被害が続出、ニュースを全く見なかったので帰京してから知ってビックリした。

 

 写真は今回の宿のプリシアリゾートの正面玄関。

 プリシアリゾートは全室コテージタイプのホテルである。

 こういうタイプの宿は初めてなので、なんだかワクワクする。子供も大はしゃぎであった。

 通常のホテルのような小ぎれいさこそ無いものの、他人を全く気にしてなくてすむ快適さがこういうコテージタイプの魅力だと思う。

 これが玄関から入った1階の室内の様子。

 左手奥の方には流しやテーブル席もある。

 冷蔵庫があって自由に使えるのがいい。高額飲料が最初からぎっちり入っていて、後からものが入れられないようになっている旅館やホテルの冷蔵庫というのは、ちっともありがたくないからなぁ。

 

 2階の寝室。これと同じつくりの部屋がもう一つあって、ベッドが全部で4つという訳である。エアコンはもちろんのこと、テレビも全室に設置してあるので、テレビが全部で合計三台もあった。

 最も滞在中一度もテレビなどつけなかったが。

 どこへ旅行してもテレビをつけっぱなしにする人が多いが、せっかく旅に来ているのだから、テレビという日常から離れ、静かに旅情を味わわなければ損だと思うんだがなぁ。

 コテージの裏を見ると、すぐそこに海が。

 部屋の窓を開けると波の音が聞こえてくるほどだ。もっとも暑くてすぐ閉めてしまうのだが。

 青い海と白い砂浜の美しさは、沖縄の海に勝るとも劣らない。

 ブイで囲まれたエリアが広く、シュノーケリングで十分に魚を見ることができる点でも、今まで泊まったプライベートビーチの中でも一番だったように思う。

 なによりも沖縄のようにたくさんの人がひしめいていないのがいい。

 初日の夕食はレストラン「ヴィーナス」でのビュッフェスタイルだった。ビュッフェの料理のみだと2,100円くらい、オプションでメインに肉料理か魚料理をプラスすると3,400円くらいだったと思う。クーポンを使ったのでこの辺の値段の記憶はやや曖昧なのだが。

 ビールの中ビンが630円で、スーパードライや一番搾りもあったが、地理的に沖縄の近くなので、やはりここはオリオンを頼む。

 これがオプションの肉料理。フロアの隅にある大きな鉄板を使ってその場で焼いて出してくれる。

 味は悪くないのだが、少々肉が硬く、子供の残した分まで食べたらアゴがくたびれてしまった。

 太陽が傾いていくと、海の色がメタリック・ブルーに変わっていく。この海の美しさが見たくて今年も南の島に来たようなものである。

 ホテルからレンタサイクルで行けるウドノス・ビーチで泳いでいたら、あの映画「ファインディング・ニモ」でお馴染みのカクレクマノミに遭遇した。あわてて使い捨て水中カメラで撮影。我が娘も大喜びだった。

 まさかこんな子供が泳いでいけるような場所で見ることができるとは! 今回最も感動したことの一つである。

 これはグラスボートから見た海の中。近年海流の関係でサンゴがかなり死滅してしまっているとかで、このように形が整って残っているのは珍しいとか。

 さすがにサンゴの美しさでは石垣島にはかなわないものの、海の透明度・美しさでは決して劣っていない。

 

 コテージとビーチとの位置関係はこう。右側に見える白い建物が泊まったB棟。さらに海よりに、A棟・スーペリアデラックスというのもあって、プライベートテラスとジャグジーまであるらしいのだが、予約でいっぱいだった(たぶん予約が入っていなくても価格的に手がでなかったけど)。

 2日目の夕食は屋外でのバーベQにした。

 という訳で、このシチュエーションではやっぱりジョッキを頼むのである。

 一番搾りの中ジョッキは735円。

 水平線に沈んでいく南の島の夕日というのは、どうしてかくも美しいものなのか……。

 宿泊2日目はカミサンの誕生日だった。

 事前に言っておくと(証明するものが必要)、ホテルからこんなフルーツの盛り合わせのサービスがある。

 盛り付けがいかにもホテルらしく洒落ている。

 オプションのツアーで行った、「星の砂」もとれるという百合ヶ浜。この辺りの海の美しさは息を呑むものがあり、真水のように透明度が高いのである。が、もちろん口に入るとけっこうしょっぱかったりする。

 砂が全部「星の砂」なのかと思ったらとんでもない。たくさんの砂粒の中にほんのわずかに含まれているだけなのだ。

 おかげで「星の砂」探しは、砂金取りの様相を呈してしまった。

 宿から近くのスーパーでドラゴンフルーツを売っていたので一個買ってみた。この大きさで240円。本土だったらその2〜3倍の値段はとられる。

 以前に沖縄で食べたものは中が白くて甘みも今ひとつだったが、今回のものは中が真っ赤で甘みも強く、なかなかに美味しかった。

 切るのに使ったナイフについた生々しい血……ではなく果汁の赤がなんとも迫力である。

 

 オリオンビールの500ml缶はホテルの自販機で買うと300円だった(なぜかホテル敷地内のコンビニだと315円)。

 同じ島なのに、石垣島のホテルでは525円だったことを考えると、なんとも良心的な値段に思えてくる。

 与論島は「もずくそば」が名物(?)らしい。

 これは空港近くの店で食べた「もずくそば」。麺にモズクが練りこんであり、上にもモズクがトッピングされている。

 味は悪くないのだが、名物としてのインパクトには欠けるように思う。

 

 むしろ与論島はマンゴーが美味しくて、値段も沖縄よりも安いので、こっちの方が名物としてはオススメだ(買ってきてすぐにぺロリと食べてしまったので写真はないけど)。

 帰りの鹿児島空港で飲んだ薩摩地ビール。610円。

 「限定販売 空港で飲める! とれたての地ビール」というキャッチフレーズで売っているのだが、ビールを「とれたて」と言われてもねぇ……。

 素性はわからなかったけど味は美味しかったです。

 

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